「内臓脂肪を最速で落とす」の本の著者・奥田昌子先生が、日本テレビ『世界一受けたい授業』にて内臓脂肪を減らす方法を紹介。
内臓脂肪は、単に肥満の原因になるというだけでなく、健康面でも悪影響を及ぼすため、もしあなたの内臓脂肪レベルが高いものなのであれば、今すぐにでも減らす対策を行う必要があります。
そこで、ここでは『世界一受けたい授業』の内容について、脂質を抑える食事方法や内臓脂肪を減らすのに効果的な食べ物、運動、生活習慣などまとめていきます。
目次
内臓脂肪が増えるとダイエットの悪循環に陥る
人間の体の中にある脂肪は、
- 皮下脂肪
- 内臓脂肪
と大きく分けて2種類あります。
このうち特に内臓脂肪はダイエットする上で、大きな敵となってしまう存在です。
内臓脂肪が多いと体の「ある機能」が鈍くなってしまいます。
それは脳から満腹であることを指令として送られる
満腹中枢
です。
太れば太るほど、食べるのをやめる指令が鈍くなるため、
食べても食べても食欲が止まらないという悪循環
に陥ってしまいます。
その結果、カロリーオーバーで内臓脂肪がさらについてしまうことに・・・
すなわちダイエットする上では、何としてでも内臓脂肪は減らしたいものになるのです。
内臓脂肪レベルが危険だと判断できる目安
では、内臓脂肪レベルの危険な目安はどれぐらいなのかというと、へそ周りのウエストのサイズが
- 男性:85cm以上
- 女性:90cm以上
- 185cmを超える方の場合は、身長の半分が目安
これらを超えてしまった場合は内臓脂肪が多いと判断できます。
しかし、これらはあくまでも簡単に知るための目安。
基準を超えていない方や見た目が痩せている人であっても、食生活の乱れや喫煙などにより、内臓脂肪が多い人がいるため、一概にこの目安を超えていないからといって安心とは言えないのでご注意ください。
特に、隠れメタボは女性に多いと言われていますので、女性の皆さんは注意しましょう。
内臓脂肪は子供も多くなりがち
内臓脂肪の多さを気にする必要があるのは大人だけではありません。
テレビ番組『世界一受けたい授業』では、8歳の女の子でも危険なレベルの内臓脂肪がついている例が紹介されていました。
今や
子供の10人に1人は肥満
となっており、中には動脈硬化という深刻な病気になってしまっている例も・・・
そういったことにならないためにも、ダイエットだけでなく、健康面から考えて、早期から内臓脂肪を減らす対策を行っていく必要があります。
日本人は内臓脂肪がつきやすい体質
内臓脂肪のつきやすさは人種によっても変わってきて、へそ周りのサイズが同じ日本人と白人を比べた際に
- 日本人は内臓脂肪が多い
- 白人は皮下脂肪が多い
と日本人の方が内臓脂肪がつきやすいとされています。
体に悪いのは内臓脂肪の方なので、日本人にとってはかなり残念な事実ですね。
内臓脂肪を減らすことは健康面からも重要
日本人の平均寿命を見ると、
- 男性;80.98歳
- 女性:87.14歳
と、女性の方が約6年長生きするというデータがあります。
これは男性の方が、ガンや糖尿病でなくなってしまう人が多いから。
そしてこれらの病気は、内臓脂肪が増えすぎてしまうことによるものが多いのです。
内臓脂肪が健康に及ぼす影響
内臓脂肪がお腹にたまると、具体的に体内にどのような影響を及ぼすのかというと・・・
まず脂肪細胞がエネルギーに変わる時、そこから脂肪酸が出てきます。
脂肪酸は静脈に取り込まれ、全身に流れ込むのですが、最初に肝臓へと運ばれます。
肝臓は脂肪を分解しますが、あまりにも脂肪酸がたくさん入ってくると、作業が追いつかなくなり、脂肪肝などの症状を引き起こしてしまうのです!
近年、飲酒しない人の脂肪肝が増えているのは、食べ過ぎが原因と言われています。
そして脂肪肝は肝臓ガンを引き起こす原因となるため、内臓脂肪がついている人は肝臓ガンを引き起こしてしまうリスクが2倍もあると言われています。
事実、全世界で肝臓ガンを発症している人のうち4分の3はアジア人なんだとか。
これは前述しましたが、日本人をはじめとするアジア人は白人に比べて、内臓脂肪がつきやすい体質だからです。
内臓脂肪がついてしまう結果、ガンを発症してしまうというわけですね。
ハーバード大学の調査によって、ガンの原因は30%が食事と肥満というデータもあり、食べ過ぎなどにより脂肪肝になると、健康上無視できない病気を引き起こしてしまうことになってしまうのです!
認知症の原因になる可能性もある
また40代の中年期に肥満の人は、認知症の発症率が3倍以上高くなってしまうというデータも・・・
実際にアルツハイマー患者の60%もの人が、内臓脂肪の面積が基準を超えているそうです。
内臓脂肪が多いと便秘になりがち
内臓脂肪が多い人によく見られる症状としては、
便秘
が挙げられます。
これは内臓脂肪があることにより腸が自由に動けず、食べ物をスムーズに送り出せなくなり、便秘になってしまうのです。
また内臓脂肪が胃を圧迫して、食べ物と胃酸が食道に戻ってしまう逆流性食道炎になるパターンもよく見られます。
心当たりがある人は、内臓脂肪が多い可能性がありますので、今から内臓脂肪を減らす対策を行っていきましょう。
『世界一受けたい授業』の内臓脂肪を最速で落とす方法
それでは2018年4月28日に日本テレビ放送の『世界一受けたい授業』にて紹介された
内臓脂肪を最速で落とす方法
を紹介します。
番組で紹介された方法は、
- 食事において脂質を抑える
- 脂肪を燃やすアディポネクチンを増やす
- 睡眠をしっかりととる
- 10分間の筋トレと30分間のウォーキング
これら4つの方法になります。
食事で脂質を抑える方法
脂質の代表といえば、お肉ですよね。
お肉を食べる際は、下ごしらえの際に
- 無駄な脂身を取る
- 鶏肉の皮は落とす
これらを意識しましょう。
また調理方法は
「揚げる」よりも「焼く」、「焼く」よりも「煮る」
と脂質の量をグンと減らすことができてベストです。
魚にも脂質はありますが、
青魚
は積極的に食べてOK。
理由として、青魚に多く含まれるDHA・EPAには
内臓脂肪をつきにくくする働きがある
からです。
番組では「鯖の味噌煮」がおすすめのレシピとして紹介されていました。
食べるのを控えたい食べ物
逆に、食べるのを控えたい食べ物として、
- お酒
- 果物
これらは脂質がほとんど入っていないのに、脂肪を増やす要因となってしまう食べ物として挙げられます。
お酒は、食欲を高めるホルモンを胃と脳から分泌させるため、結果的に内臓脂肪を増やすことを手伝うことに。
果物に含まれる果糖は、血糖値を上げないため、脳に満腹シグナルが送られず、ついつい食べ過ぎてしまいがち。
その結果、肝臓で中性脂肪に変わり、内臓脂肪がついてしまいやすくなってしまうのです。
内臓脂肪のつきにくいおすすめの果物
どうしてもフルーツが食べたい時は、内臓脂肪のつきにくい果物として、
いちご
がおすすめ。
いちごは、果糖やショ糖が少ないため、内臓脂肪がつきにくいのです。
脂肪を燃やすアディポネクチンを増やす
アディポネクチンとは、脂肪を燃やしてくれる善玉物質なので、これを増やすことが内臓脂肪を減らすのに効果的となります。
日本人の約40%はアディポネクチンの量が少ないと言われていますので、積極的に取り組んでいきたいところです。
では、どうすれば増やせるのかというと、アディポネクチンを増やす食べ物としては、
- 玄米(おすすめ)
- 大豆(おすすめ)
- トマト
- オクラ
- ひじき
これらが挙げられます。
「玄米」と「大豆」が真っ先に挙げられ、トマト・オクラなどの緑黄色野菜、ひじきなどの海藻もアディポネクチンを増やす食べ物と言われています。
どれもスーパーで手に入る、私たちがよく食べているものばかりですね。
番組では、大豆と玄米を使ったキーマカレーとトマト・オクラ・ひじきを混ぜたサラダが紹介されていました。
内臓脂肪を最速で減らすのに、大豆と玄米がいいんやって!!
毎日豆腐食ってるうち最強!…やけど、睡眠不足で増えやすくなるから、プラマイゼロかなw pic.twitter.com/z6QbXbtOqO— YUKI♪ (@yuki_otoufu) 2018年4月28日
玄米があまり好きでない方も、カレーにすると違和感なく食べれるので、アレンジレシピで上手く取り入れていきたいところですね。
睡眠不足を解消してしっかりと寝る
そして食事以外に内臓脂肪を落とす方法として、
十分な睡眠をとる
ということが挙げられます。
睡眠不足の人ほど、肥満度が高いことがわかっています。
これは胃からグレリンというホルモンが出て、グレリンは食欲を高めるからです。
そして反対に食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌量は減ります。
その結果、食べても食べても満腹感が得られず、内臓脂肪が増える原因になるというわけです。
ウォーキング30分の前に10分間筋トレを行う
そして内臓脂肪を減らすのは、男性ホルモンだということも分かっています。
男性ホルモンを確実に増やすためには、運動するのが効果的。
また女性の場合でも、運動をすれば脂肪を燃やすことができるため、内臓脂肪を減らす方法としてもってこい。
運動のおすすめは、
- 有酸素運動であるウォーキング
- 1日30分
- 歩く速度は、普通の散歩より速めのスピード(かろうじて笑いながら話ができるぐらい)
になります。
またウォーキングを行う前に、
筋トレを10分間行う
ことにより、内臓脂肪が落ちやすくなります。
筋トレの内容は、
- 腕立て伏せ:30回
- 腹筋
- 背筋
など何でもOK。
ウォーキング前に汗ばむ程度に行うだけで、効果的に内臓脂肪を落とすことができます。
奥田昌子先生の本『内臓脂肪を最速で落とす』
今回『世界一受けたい授業』で、内臓脂肪を減らす方法をレクチャーしてくれたのは、
京都大学の医学博士で内科医を務める奥田昌子先生
です。
そして、その紹介された内容は『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』という本がベースになっています。
こちらはAmazonや楽天でもベストセラーとなっている人気の最新ダイエット本です。
「内臓脂肪を最速で落とす」(幻冬舎新書)の奥田昌子先生、「世界一受けたい授業」ご出演。やっぱりわかりやすい授業! pic.twitter.com/jVV09b3lI5
— 太田和美(コグマ部長) (@kogumabuchou) 2018年4月28日
医師ならではの視点で、最新の論文をもとに内臓脂肪を落とす肉や炭水化物の摂り方、脂肪燃焼に効く食材、運動の方法などが紹介されていますので、より詳しく知りたい方は参考にしてみると良いでしょう。
まとめ
まとめると、内臓脂肪が気になる方は
- 油物を控える(調理方法や下ごしらえに気をつける)
- よく寝る
- 30分歩く(筋トレ10分の後、ウォーキング30分が理想的)
- ご飯の食べる量を2口減らす(玄米や大豆を食べると良い)
これらを続ければ、内臓脂肪を減らすことができます。
どれも無理なく続けられることだと思いますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
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